医学・一般教育
「医学一般」
医療の分野を目指す人は、高度で専門的な知識・技能を身につけるのは当然として、以下に示すような、「医学一般」の幅広い知識や見識が求められています。
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(1)生命科学に対する理解
医療分野に携わる人は、生命科学に対する深い理解が求められています。生体内で起こる種々の生理現象を研究する「生理学」、および人体の構造を形態的に理解する「解剖学」などは、様々な疾患の病態を理解するためには、欠くことが出来ない学問となっています。
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(2)コミュニケーション能力
医療行為を別の面から見れば、治療を介した「人と人とのコミュニケーション」と言えます。未熟なコミュニケーション能力では、治療の前提となる意思疎通は上手く構築できません。国語力はもちろん、国際化の時代を迎え英語等の語学力も、医療現場ではきわめて重要なものになっています。
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(3)情報処理能力
多くの医療機関で電子カルテやオーダリングシステムなどが導入されるなど、医療分野のIT化は急速に進展しています。これからの医療は、情報化に適切に対処できる人材を求めており、それに応える教育を実現しています。
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(4)人間性の陶冶と涵養
医療の現場においては、時として医療の教科書に書かれていることだけでは、何ら解決できないケースに直面することがあります。高度な判断は、最終的にはその人の持っている人間性や感性・教養などが問われることになります。医療従事者に、哲学や倫理学、社会学や歴史学など、人間性を陶冶・涵養する学問が求められるゆえんです。